ぷーやんのブログ 旅行や趣味、自分で思ったりしたこと等のひとりごと。


by puyan27

カテゴリ:美術館・美術展( 90 )

e0034068_23653100.jpg 大エルミタージュ美術館展で観た「リュクサンブール公園、ショパン記念碑」での衝動にかられ、ついつい世田谷美術館まで足を運んだ次第です。とはいえこの企画展「開館20周年記念 ルソーの見た夢、ルソーに見る夢 アンリ・ルソーと素朴派、ルソーに魅せられた日本人美術家たち」は宣伝で使用している「熱帯風景、オレンジの森の猿たち」のインパクトが高かった(特にあのオレンジ色の実がなんともいえない・・・)ので前々から気にはなってはいたのですが。。。観に行こうというところに行き着くまでの動機なんて単純なものですねw。
 アンリ・ルソーについてはいままで何点か作品を観ていたはずですがここまで影響力がすごかった人だとは思ってもみませんでした。まさにこの美術展のテーマどおり、日本人画家だけでなく、写真家や素朴派へまで影響が強かったことが伝わってくる構成になっておりました。そのため、アンリ・ルソーの作品は「第1章 ルソーの見た夢」のはじめから多数展示されており、もちろんこれらは大変見応えはありますが、個人的には「第2章 素朴派たちの夢」、「第3章 ルソーに見る夢 日本人作家たちとルソー」、「第4章 現代のルソー像」のほうがこの美術展のポイントだと思っております。自分でもそうなるとは思ってもみませんでしたが。。。
 アンリ・ルソーはもともと画家が本業ではなく、税関吏で、独学で絵を学んだとのことです。ですのでアカデミックな手法などは当然ながら知るわけもなく、それが功を奏したのか観てのとおりの個性的な画が生まれたのでしょう。最近観ていた絵画がリアリティのあるものばかりでしたので彼の絵と比較した場合のあまりの描き方の違いが尚更納得できました。美術大などに通い、絵画を学んでいる者にとっては彼の作品は革新的なものに見えたに違いありません。
 素朴派についても勉強になりました。アンリ・ルソーとの共通点はヴィルヘルム・ウーデによって見出されたこと、また、画家以外にも仕事を持っていたことです。アンドレ・ボーシャンは庭師、カミーユ・ボンボワは夫、荷物運び、工事人、セラフィーヌ・ルイは家政婦、ルイ・ヴィヴィアンは郵便配達夫だったそうです。なぜ「素朴派」っていうのかはわかりませんが、ほのぼのとした絵を描かれますよね。
 日本画家でも藤田嗣治が多大な影響を受けていたことは初めて知りました。彼の絵を観るとルソー的とは思えないんですが絵には表れてないのかな。ただ彼をはじめとして多数の画家が影響を受けたようです。その中でも私が特に気に入ったのは岡鹿之助です。全般的に色調がちょっと暗めな感じが特徴があります。「古城」という作品は確かにルソー的な感じで描かれており、全体の構成もすばらしい作品だなと思いました。
 写真家の植田正治もルソーに興味があったというお話も意外でした。言われてみれば確かにそんな感じがしますね。この方の作品展って興味あったのでぜひ今後機会があれば絶対に行ってみたいです。ルソーを意識して作品を観てみたいと思います。
 全体的にテーマが理解しやすいすばらしい美術展だったと思います。そういえばアンリ・ルソーの「私自身、肖像=風景」という作品があるのですが雲が日本本土を意識しているみたいな話を聞いたことがあります(テレビ東京の「美の巨人たち」でやっていたのをたまたまみような。。。)。いづれ本物をこの目で観てみたいですねo(^-^)o ワクワク。
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by puyan27 | 2006-12-03 22:02 | 美術館・美術展
e0034068_2211644.jpg  日本画、洋画という言葉はどういった区別なのかという疑問について考えてみると洋画という言葉は西洋の絵画の全般的なものを指しているのかなと思えます。同様に日本画という言葉も日本の絵画の全般的なものを指していると思ったのですが、本美術展で作品を観ていくにつれ、本当にそういった区別の意味なのかと思えてきました。本来の意味が混乱しております。日本画という言葉と洋画という言葉は対義語?のような関係にあるので前者はキャンバスに油彩で描かれた日本の絵画のことを指すようにも思えるからです。
 絵画を描くにあたり、伝統的なものに縛られるとキャンバスには油彩、紙、絹布には水彩があたり前のように考えますがこの縛りが解けると絹布に油彩でもいいのでは?と考えることもできます。この展示会はまさにこういったことを試みている画家たちの作品がずらりと並んでました。このような作品がたくさん存在するものですから日本画という言葉についてますます疑問がわき起こります。そもそも日本画だの洋画だのって区別することって意味のないことなのでは?ということなんでしょうね。とても刺激的で難しいテーマの美術展だなと思いました。このテーマがなかったら素人目には全く気が付かない単に作品の並んだ美術展に思えることでしょう。
 本美術展で展示されている作品についても、屏風、掛け軸に描かれた油彩画だったり、テーマ自体が西洋絵画的なものであったりして非常に面白いです。また、画家自身が洋画、日本画の両方に精通していたりするとまた違った方向の作品画生まれてきたりするのは現代ならではのことです。岡倉天心について知ったときもそうでしたが西洋文化がなだれ込んで混沌としていた明治以降は西洋画に対してもとても影響を受け、様々な画家たちが従来のものにとらわれることなく新たな方向を見いだそうとしていたことがこれらの作品に現れているのだなと感じました。振り返ると藤田嗣治展を観たとき(今回も何点か出品されてます。)はここまで深くは考えてませんでしたが彼も日本画的な要素を含んでいるちょっと独特な作品を描かれてますものね。
 小杉放庵の作品ってまだ観たことなかったのですが今回9品ほど出品されていたのはラッキーでした。この方もこのテーマに揺れた一人だったんですね。「白雲幽石図」は彼の作品の中でも最も観たかった作品のひとつだったのですが巨大な岩にちょこんと人が座っているとても不思議なものでした。岩の存在感がすごくてなんともいえない・・・。
 余談ですが今回も金券ショップでチケット購入したのですが一般850円→250円と600円のお得でした。ここまで値段変わっちゃうとまともに当日券で買うのばかばかしくなっちゃいますね(T.T)。
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by puyan27 | 2006-12-02 22:11 | 美術館・美術展
e0034068_273852.jpg 国立エルミタージュ美術館はロシアのサンクトペテルブルグに在り、大英博物館、ルーブル美術館と並ぶ世界3大美術館のひとつで、所蔵品は300万点にも及びます。公開されている部屋は400部屋ほどあり、作品をすべて観るのに28㎞も歩かなければならないのだそうです。これを聞いただけで、壮大な建物であることが伺え、驚きを隠せません。そして、膨大な所蔵品の中から「都市と自然と人々」をテーマとして油彩画80点ほどを厳選したのが今回の「大エルミタージュ美術館展」です。この厳選というだけでも気が遠くなるような選択ですね。
 この美術展内では美術館の建物自体についてもディスプレイ及びプロジェクタ等で映像が流れておりました。豪華絢爛な装飾である数々の部屋は展示されている作品以上にひきつけるものがありますね。大使の階段については実物大?の大きさの写真で展示されてましたがまあこれは所詮、写真ですね。規模的なものは体感できますが、立体感はないのでそんなに期待するほどでもありません。ただ、美術館の展示室の天井が高くて広いスペースを工夫して使っているなというのは感じました。
 本美術展は「家庭の情景」「人と自然の共生」「都市の肖像」の3部構成でした。様々な風景の絵がありましたが個人的にはその当時の都市の景観を描いたヴェドゥータというものがとてもよかったと思います。その中でもベルナルド・ベロットの「エルベ川から見たピルナの風景」はなんといっても水面に美しく写った建物の姿がとても印象的でした。また、写真を元に描いたというロックウェル・ケントの「ダン・ウォードの干草、アイルランド」という作品はのどかな風景ですが夕暮れ時の空の色彩が美しく感じました。ピエール=オーギュスト・ルノワールの「扇子を持つ女」もなかなか。相変わらず女性を描いた彼の作品は素敵です。次回のオルセー美術館展では「ジュリー・マネ」という作品がまた出品されるようなので楽しみです。アンリ・ルソーの「リュクサンブール公園、ショパン記念碑」という作品が展示されてますがやっぱり特徴ありますね。観ただけで彼の作品だとわかります。これを観たら世田谷美術館で開催されている「開館20周年記念 ルソーの見た夢、ルソーに見る夢 アンリ・ルソーと素朴派、ルソーに魅せられた日本人美術家たち」が妙に気になってしまいました。これも12月10日までなのであまり時間もないですが・・・。という感じで印象派の作品まで楽しめる美術展でした(^ヘ^)v。
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by puyan27 | 2006-11-30 18:03 | 美術館・美術展
e0034068_19425126.jpg ちょっとしたきっかけで北茨城を旅行する機会があり、茨城県天心記念五浦美術館を訪れることができました。美術館名に天心とあるように、この美術館は岡倉天心をはじめとして横山大観菱田春草下村観山木村武山など五浦の日本画家に関した美術館のようです。岡倉天心の名前は上野の横山大観記念館を訪れたときに知りました。横山大観の師であり、東京美術学校を開校、校長となったその当時の写真が展示されておりました。横山大観が師と仰ぐ方ってどのような人物なんだろう?って率直に思ったりもしていましたので本美術館に対する興味が当然ながらわき上がったのだと思います。訪れてみると海岸の崖沿いの見晴らしのいいところに立っており、海を一望することができます。岡倉天心はこのような風景に惹かれ、この地に日本美術院を移転したのですね。
 早速、常設展(岡倉天心記念室)からガイドつきで観てまわりました。天心旧邸のうち現存しない書斎部分の復元したものや生い立ちなどの様々な関連資料が展示されておりました。私にとって印象的だったのは天心が国際人であったことです。ボストン美術館中国・日本美術部長に就任するなどして日本とアメリカを行き来しておりました。また、日本の美術・文化を欧米に積極的に紹介する活動を行っていたようです。英文著作「東洋の理想」「日本の覚醒」「茶の本」については興味深くてどのように欧米に紹介しようとしていたのか?天心自身、日本の文化についてどのような考えを持っていたのか?を知りたいと思いました。これらの本について調べたところ日本語版もあるようですのでぜひとも読んでみたいところです。
 常設展には作品も5つほど展示しており、この時は横山大観の「樹下美人」「釈迦」、菱田春草の「菊慈童」、木村武山の「日本武尊」「黒猫」が展示されておりました。どれも見応えのあるすばらしいものばかりでした。木村武山は今回初めて知ったのですが大観、春草らと共に研鑽を積んだだけあってすばらしい作品を描かれてますね。知ることができてちょっとうれしいです(^○^)。
 ひといきついたところで、次の展示室へ向かいました。企画展が開催されており、ちょうど今の期間は「天心と日本美術院の俊英たち」が開催されておりました。よくよく考えると天心が生きていた時代って明治維新が起こり、まさに激動の時代でした。西洋文化が日本に押し寄せてきて、文化的にも従来のものと新しいものがぶつかりあい、混乱状態でなかったのではないかと思います。芸術的には東洋・西洋でどちらが優れているということはないですがお互いに影響を受けることは絶対にあるはずです。特に日本人は西洋コンプレックスが強かったのではないでしょうか。そんな中、天心はそのような影響を受けながらも新たな日本画の模索をしていたのでしょう。それが朦朧体という新たな画法だったようです。伝統的なものを守るだけではなく、新たなものを生み出そうという気持ちはすばらしいことですね。むしろこういった考えはアーティストには欠かせないものではないでしょうか。そんな天心と関わりがあった人々の作品が本企画展に凝縮されているようです。私的には初めて聞く名前の方々も多数あって楽しめました。
 今回の美術館訪問で一番大きく思ったのは実際に作品が創作された場所に行き、その背景等を感じとって作品を観るととても感慨深いものがあるということです。最近読んだ「個人美術館への旅」という大竹昭子著、文藝春秋社の新書はこのことを言いたかったのだなと思いました。好きなアーティストがいるならその人の創作にまつわる場所に実際に触れ、勉強してみるとよいということですね。
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by puyan27 | 2006-11-23 21:19 | 美術館・美術展
e0034068_22481069.jpg 写真は単なる東京国立博物館 本館の内部の写真ですが今、この本館2階にて東洲斎写楽の特集陳列が行われています。最近みた「江戸の誘惑」での浮世絵の影響が強くて衝動にかられ、ぜひ観たいと思い、足を運んだ次第です(本当は写楽の絵の写真を載せたかったんですが著作権がからむと面倒ですので断念(T.T))。
 「江戸の誘惑」は浮世絵でも肉筆画でしたが写楽の絵は版画にあたるようです。版画は製本された版本と、一枚一作品の一枚摺に分かれ、初期は墨一色の「墨摺絵」でしたが、やがて簡単な色を加えるようになり、明和2年(1756)には多数の色版を重ねた「錦絵」が考案されたとのことです。写楽の作品はこの「錦絵」にあたるみたいですね。本特集陳列ではこの写楽の役者絵のなかから重要文化財の大首絵が20点ほど展示されておりました。
 誰でもどこかで一度は見たことがある「三代目大谷鬼次の奴江戸兵衛」「市川蝦蔵の竹村定之進」は顔の表情や輪郭が歌舞伎ならではの独特さがあり、印象深いですね。絵も平面ですし、色彩も単調ですが何か惹かれるものがあります。そもそもこういった浮世絵を日本人がアートとして観るようになったのはフランスがジャポニズムがブームになったくらいからなんでしょうか。どちらにしろ今我々がこうして観ることができるのも外国の美術品に対する考え方によるところが大きいのかもしれません。
 最初は写楽を観ることがが目的でしたが、結局、本館の平常展はすべて観てしまいました。多岐に渡る作品等が展示されていて見応えがありますが、作品数がかなり多い(部屋数が18くらいあります)ので最後の方はかなり疲れてしまいました(T.T)。いつも企画展ばかりに目が奪われがちですが平常展も国宝や重要文化財の作品がたくさん展示されてますのでぜひとも観てもらえればと思います。
 地下1階に行くとミュージアムショップがあります。いろいろなアートグッズが販売されておりますが写楽のポストカードが欲しかったので見てみると2種類ありました。一つはオリジナルの作品の写真のもの、もう一つはもう一度摺り直したものの印刷のようです。この摺りなおしたものなのですが本当によくできているんです。ポストカードだけでなくちゃんとした手摺りで大判のものまであります(お値段はかなりしますが・・・)。説明で職人さんが摺ったものだと書いてありました。これはアダチ版画研究所というところが版画の制作を再現して作成したものとのことです。これにはすごく感動してしまいました。まさしくその当時のままの色彩が感じとれますよね。というわけでポストカードも迷わずこのアダチ版画研究所のものに決定!!。東海道五十三次や富嶽三十六景なんかもあって揃えたくなってしまいますね。これからも来る機会はたくさんありますので徐々に手に入れるとしましょうo(^-^)o ワクワク。
 ちなみに展示平常展及び特集陳列の作品リストは東京国立博物館のHPにて掲載されてますので参考に見てみてください。
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by puyan27 | 2006-11-22 23:44 | 美術館・美術展
e0034068_17253287.jpg ベルギー王立美術館展と聞くとそういった美術館があるんだろうなってこととその美術館が所蔵する作品で構成された美術展なんだろうってことは当たり前のようにわかるのですが絵画の美術展ということがわかるといまいちピンときませんでした。絵画ってものをあまりに知らない私にはフランス絵画があまりに印象が強すぎるからなのでしょう。ベルギーの絵画ってどんなものなんだろう?と素直に思ってしまいますが絵画が描かれたのは古いもので16世紀にさかのぼりますので現代の国の感覚で考えるのが間違いですよね。ヨーロッパはあれだけ広いし、歴史によって国の境界もかなり変動してますからその当時で考えないといけません。今回展示されている作品のうち「フランドル絵画」というものもフランドル地方のものとのことですが現在で見るとオランダ、ベルギー、フランスの3カ国にまたがっているようです。こういったことがあるのでちょっとややこしくなっているんですねえ(T.T)。ウィーン美術アカデミー名品展を損保ジャパン東郷青児美術館で観た時もこのフランドル絵画の巨匠といわれるルーベンスの作品なんかはありましたが、このフランドル地方とウィーンは結構離れているのにもかかわらずウィーンにあるということは作品自体もかなりあちこちに散ってしまっているのがこれまたややこしいです。。まあ日本の浮世絵がボストン美術館にたくさん収蔵されているのと同じことではありますが。結局のところ様々な時代及び国の絵画を観て積み重ねていくしかないようです。う~ん奥が深いですね。
 ウィーン美術アカデミー名品展でペーテル・パウル・ルーベンスの「三美神」はかなり感動しましたが本美術展ではその時よりも更に多数の彼の作品が展示されてました。中でも「聖ベネディクトゥスの奇跡」は印象的でした。キリスト教の宗教絵画ですのでたぶん日本人には何を意図して描かれているのかわかりにくいでしょう。今回は音声ガイドを借りてましたのでばっちり説明を聞くことができ、納得でした。ほぼどこの美術館でも500円で有料ではありますが借りる価値があると思います。しかもよく考えて作られています。バイオリンが描かれた絵ではバイオリンの演奏が流れてくるし、ピアノが描かれた絵ではピアノの演奏が流れてきたりします。しかも集中して観ている中で音楽が流れてくると割と癒しになったりします。できることなら絶対に借りたいものです(もちろん急ぎ足の時はお薦めしませんが)。
 ピーテル・ブリューゲル〔父〕(?)の「イカロスの墜落」にしてもたぶんぱっと観では何にもわからないでしょう。題名のお話は羽が溶けて落ちてしまったというものでかなり有名ですので知っている人は多いはず。でもそんな姿は絵には全く描かれていないんです。よくよく観ると右下あたりの水面に足だけが2本描かれています。これが水面上に落ちたイカロスの足らしく、誰もそれに気が付いていない様子が描かれているようです。なるほどですよね~。こんな絵の意図が解るだけでわくわくしちゃいますね。
 シュルレアリスム(超現実主義)については上野の森美術館でダリ回顧展を観た時に絵がわからずかなり苦戦していましたが本美術展でもルネ・マグリット、ポール・デルヴォーといった画家の作品が展示されてました。私としては初めて観る画家ですo(^-^)o ワクワク。なかでもルネ・マグリットの「光の帝国」は惹き付けられました。空は明るいのに下部は電灯が点り、夜のようです。光と闇の共存した世界はなんとも不思議な感じでした。マグリットの作品は宇都宮美術館に「大家族」が常設展示されているのでこれも実際に観に行きたいところです。
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by puyan27 | 2006-11-19 17:25 | 美術館・美術展
e0034068_23284964.jpg ヴィデオアートなるジャンルを体験しに森美術館へ行って来ました。現代の発達した技術があって可能となったアートの表現方法なのでしょう。ビル・ヴィオラというお名前も初めてお聞きしましたが、ヴィデオを使ってアートを表現というのはすごく興味があります。
 入ってみると各部屋ごとでスクリーンやディスプレイに映像が写しだされており、作品の鑑賞ができます。作品のタイトルは書いてあるのですが何しろ説明がほとんどないです。ということは直感で何を感じるかってことになるのですが私の感性が乏しいからなのか全般的に非常に難しかったです。まあこういったことはアートにはよくあることではありますけどね。はじめてのジャンルということもあったのでどのように観ていいのか分からなくて面食らっていたってこともあるのかもしれません。ヴィデオなのでタイミングによっては途中から観ることになったり、作品に対して何も感じることができない場合に最後まで見続けるのがつらくなったりするのにもちょっとストレスを感じてしまったりといった部分も正直ありました(失礼なことを言って申し訳ないのですが)。
 作品としては「クロッシング」「ラフト/漂流」が一番印象的でした。前者は両面スクリーン同時に映像が進行するのですが火と水の対比が不思議な感じでした。後者は普通に集まった人々がいきなりすごい音と共に海の嵐のごとく水にうちつけられはじめます。しばらくそれが続いた後行き着くのは・・・。水にうちつけられる前と後の人々の身なりや表情の違いが非常に面白いです。実際に漂流なんかしてしまったらこんな感じなのかもしれません。
 アートの表現方法が多様化していて、またこういった前例がないもので挑戦するのって素晴らしいことです。観る側にとっては慣れ不慣れ等は多少あるのかもしれませんが、従来からある表現方法では伝えられないものを可能にすることができるかもしれません。
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by puyan27 | 2006-11-18 23:28 | 美術館・美術展
e0034068_23331851.jpg 入口のあいさつにも書いてありましたが浮世絵いうと版画のイメージが強いです。自分もそのように思っていました。実は浮世絵には肉筆画もあるようです。版画の場合、量産できるため、同じものが存在しますが肉筆画となると1点ものということですね。
 米国ボストンにあるボストン美術館が所蔵する浮世絵のコレクションは膨大な数にのぼるようです。本展示会はその中でもウィリアム・S・ビゲロー氏のコレクションから選りすぐった肉筆浮世絵で構成されるものです。姉妹美術館である名古屋ボストン美術館では一足先に本展示会は開催されていたみたいですね。
 まず驚いたのは作品の年代をさらっと見てみると大体、1600年代後半~1900年前半くらいなんですが保存状態がとてもよく感じました。色の発色も良く、当時の状態に近くてすばらしいです。日本にないのは寂しく思いますが、かなり激動の時代をくぐり抜けてきいるので日本にあったとしても戦災等でかなり失われていたかもしれません。また浮世絵を美術品として扱うようなところは西洋文化のほうが先だと思いますので保存に関しても技術的に優れていたのではないかと思いました。だからこそ今このように観ることができているのかもしれないですね。
 浮世絵を観ていると多くの女性が登場しますが、着物がどれも柄が違っていて面白いですね。とてもきめ細やかに描かれているのでとても美しいです。また髪飾りや髪型もよく観ると違っているようです。今でいう流行ファッションといったものが各々の時代であり、それらが浮世絵で反映されているようなのですがまだ素人の私にはちょっとわかりにくいかもしれません。
 作品としては素晴らしいものばかりでしたが、やっぱり葛飾北斎鏡面美人図がとても惹かれました。単なる後ろ姿というのではなくて鏡に顔が写っている部分を描くっていう発想が素晴らしいです。鳥山石燕百鬼夜行図巻は河童、獺(かわうそ)、狐火といった様々な妖怪が描かれているのですが見ていてなぜか飽きないです。子供の頃、ゲゲゲの鬼太郎をよく見ていたのを思い出しちゃいました。大人になると余計な知恵がつくので妖怪なんて信じなくなりますが子供は純心ですので妖怪とかって好きですよね。そして極めつけは葛飾北斎の「龍虎」「龍蛇」です。提灯の紙の絵の部分のみを剥がして保存していたらしいのですが今回は実際に再度提灯に絵を貼り付けることで当時の状態を復元して展示されておりました。世界初の一般公開らしいです。要必見ですね。
 余談ですが妖怪といえば国立科学博物館で開催されている「化け物の文化誌展」も文化の日に観てきました(この日は無料でした)がなかなか面白かったです。人魚やら河童やらのミイラも展示されていて変わり種の展示会でした。興味あったらどうぞと言いたかったのですが11月12日までだったようです(m_m)。
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by puyan27 | 2006-11-11 23:33 | 美術館・美術展
e0034068_593530.jpg ウィーンというとオーストリアの芸術の都であり音楽としてもかなり有名ですね。自分の中ではやっぱり音楽のイメージが強いです。というのもベートーヴェンやモーツァルトなどそうそうたる作曲家が名を連ねているからでしょう。この美術展はそのウィーンにあるウィーン美術大学(日本でいう日本藝術大学みたいなものかな?)の美術アカデミー絵画館のコレクションです。ウィーンの観光HPを見ると美術アカデミー絵画館は載ってないような。。。実はここはすごい穴場だったりするのかもしれませんね。
 ここに展示されていた絵画の作家名を見ると自分にとっては知らない人ばかり(実際には有名な人ばかりなんでしょうね)。新たな方たちとの出会いでo(^-^)o ワクワク。
 まず目を惹かれた作品はぺーテル・パウル・ルーベンスの「三美神」でした。ちょっと太めで肉付きのよい3人の女性が花の入った篭?のようなものを掲げているのですが女性美ってやつなんですかね。何か神秘的なものを感じました。作品自体もサイズが大きくて見応えがありました。ヤン・フェイトらの静物画もちょっとした特徴があって必ず動物が対照的に物の中に描かれていました。さすがに動物は静物ではないので想像して描かれたのかな。そしてもうひとつはマルティン・ファン・マイテンスの「女帝マリア・テレジアの肖像」ですね。女帝らしく豪華な装いと風格は素敵ですね。説明ではたしかこの画家は宮廷画家って書いてあったと思いますがハプスブルグ家のお抱えの画家だったんでしょう。スペインの作品もプラド美術館展を観に行って宮廷画家の作品って多かったと思ったのでやっぱり似た感じがあるんでしょうね。
 しかし自分でよいなと思った作品、思いっきりビラで紹介されているのとかぶっているなあ。やっぱりビラで載せている作品っていいものを載せているんですね。ナイスセレクトです。
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by puyan27 | 2006-10-28 14:59 | 美術館・美術展
e0034068_1455381.jpg 東京国立博物館で開催されている「仏像 一木にこめられた祈り」展へ行ってきました。絵はちょい飽きたので趣を変えて全国より木彫りの仏像が集結した本展を観に行こうかと。
 感想ですがやはり奈良、平安時代の仏師が彫った作品は大変素晴らしいですね。「菩薩半跏像(伝如意輪観音)」は特に素晴らしく思いました。直立したものよりもこのような座った感じのほうが好きなのかな。最も興味深く思ったのは第四章の円空と木喰でした。対照的な二人の作品は伝統にとらわれず、仏師が彫るようなものとは全く異なり、強烈な個性を放っておりました。どちらの作品が好きかと言われると本当に難しいですが、二人とも庶民的な感じがして親しみがわきやすい作品なんです。とても好きになりました。
 全体的な感想ですが、重要文化財、国宝級の作品がたくさん集まっており、これだけのお寺を回るのは相当大変なのでそういう意味では観る価値は十分ありますね。しかしながら、奈良や京都などの数々のお寺の堂内のように本尊を中心として配置し、お堂全体としても威厳を放った独特の雰囲気が忘れられないので本来のお寺にある状態で観たほうがよいような気がします。ただ、360度観ることなんてのは無理ですけど。。。まだまだこれより更に素晴らしい仏像たちが沢山あると思いますね。やはり仏像を見るなら古都へ足を運んで見てはいかがでしょうか。
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by puyan27 | 2006-10-22 15:00 | 美術館・美術展